そもそも、特許分析って何だろう、というところからお話をさせていただきたいと思います。
特許分析とはこのようなものである、という明確な決まりは、実はありません。
ただ、知財業界の中で、よく取られている方法、よく用いられる型はあります。
ざっくりと書きますと、まず最初に、興味のある分野の特許文献群を検索式を用いて作成します。その群から、国別、出願人別、出願年別などに分類し、棒グラフや折れ線グラフを用いて、分析していきます。IPCなどの特許分類もよく用います。また、テキストマイニングの技術を用いて、特許の課題や機能などの特徴を抽出し、マップ化することあります。最終的に、それらの情報に何らかの意味付けを行い、結果をまとめます。
さて、このような特許分析は、どのようなときに役立つのでしょうか。
最も有効な例は、興味はあるけれどまだあまりよく知らない分野の動向を知りたい場合です。次の研究開発のテーマを決めるフェーズなどで、特許分析が行われるケースが多いです。特に、海外の特許文献などは、概要把握が容易でないこともありますので、まずはざっくり分析してみるだけでも得られる情報は多いかと思います。
逆に、自分がよく知っている分野については、上記のような特許分析を行っても、あまり意味のある結果が得られないかもしれません。グラフやマップを見ても、こんなことは、もうよく知っているよ、という結果しか出ないこともあります。知見のある分野についてさらに深堀したい場合は、読み込みによる調査や、特許情報以外の情報も加味した価値評価など、異なるアプローチも考えられます。
弁理士法人シンシア・レターでは、お客様の課題や目的をよく伺ったうえで、お客様に最適な分析手法を提案させていただきますので、お気軽にお声がけください。
最後に、上記に記載したような特許分析と、いわゆる「IPランドスケープ」って何が違うの、と思われた方もいるでしょう。
ほぼ同じ、と思っていただいて大丈夫です。
「IPランドスケープ」は他社の商標でもありますので、当社ではこれまで通り「特許分析」や「特許統計分析」と呼んでおります。
当社の特許分析については、今後このサイトにて、順次レポートを公開していく予定ですので、今しばらくお待ちください。
最後までお読みくださり、ありがとうございます。